RAID0でデータを守ろう
と聞くと、ちょっと詳しい人からしたら
「何を言ってるんだお前は、RAID1以上ならまだしもRAID0はデータの保護性0どころか故障確立が倍だろ」
とおっしゃられるかもしれない
確かにRAID0は複数ハードディスクに読み書き処理を同時並行に実施することで速度の速さと容量をフルに使う方式
なので、HDD故障時に全く復旧が行えない。と思った方が良いくらいです
それに対して、RAID1は「ミラーリング」とも呼ばれますが、同一のデータを同時に複数のハードディスクに保存して
一つのハードディスクが故障しても、残りのハードディスクで処理を続行可能
そして、残ったハードディスクが壊れないうちに別のハードディスクに取り換えて、もとの2台体制に戻す
といったシステムです
ですので、一般的には「大事なデータをRAID0で扱うなんてとんでもない、RAID1でも生ぬるい、最低でもRAID5以上だろ」
という意見が大多数をしめていると思います
ですが、今回は「データを守る」といっても何から守るのか?、という事から考えてみます
そう、あなたが鬼籍に入った後に残されたPCに保存されているデータを遺族や第三者の眼に触れさせることなく
あの世から消滅させたい
というのが、今回のテーマ『データを守ろう(あの世へ行った後)』の真意です
故人が残したPCの中に何が残っているのか、残された人間が気になって誰かに依頼してPCを検証した場合
一般的なWindowsマシンであれば、簡単にハードディスクの中身は覗けてしまいます
仮にWindowsログインのパスワードがわからなくても、分解してハードディスクを取り出し、自分の使っているマシンに外付けドライブとして
接続してしまえば、画像や音楽、動画などは簡単にアクセスする事ができます
しかし、RAID0で組まれたシステムの中にあるデータにアクセスしようと思ったら、同じRAID0を再現する必要があるのです
つまり、誰かがハードディスクを取り出して外付けドライブとしてアクセスしようとしても、そこにあるのは半分だけのデータ
(注:動画で言えば前半のデータという意味ではなく、画面右半分だけのデータというようなイメージ)
なので、復元しようとしても不可能
例えば、同じ機器を用意してRAID0を組んで・・・と思ってもRAID0を組む時点でフォーマットされるので、全てデータは消去されます
ですので、あなたが鬼籍に入った後に残されたデータを誰にも見せずに処分したいと思ったら
RAID0でデータを保管するのです
そうは言っても「RAID0だとデータが保護されないから、鬼籍に入る前に障害でデータが飛んじゃったらどうするの?」
という疑問が生まれるかもしれません
それに対しては物理バックアップでの対応をオススメしたいと思います(同じシステムを複数用意してそれぞれにデータを保管しておく)
最近では、ハードディスクの価格が非常に下がってきていますので1万円以下で4TBぐらい購入可能ですので(執筆時点)
それだけ大事なデータを所持できる経済力があれば、物理バックアップシステムを複数構築することも可能でしょう
(以前読んだGoogle様の教えでは「データの保護は3か所で、RAIDは意味なし」との事)
結論:見られたくないデータはRAID0を組んで保管して、障害でデータが飛んだ時のために複数体制で構築するべし。
Q.E.D.
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